Webメディア事業部のショウジです。久しぶりの登場となりました。本年もよろしくお願いいたします。
時は1月。真冬の時期を迎え、寒さがこたえる季節ですね。スキーやスノボに出かける冬好きな方はうらやましい!寒さに弱いショウジはすっかりインドア生活です。私、もともと読書好きではありますが……この時期は特に本を読む機会が増えます。小説よりは、ノンフィクションとか実用書が多いでしょうか。
さて、本と言えば。シムネット内には仕事に役立つ実用書が並んでいます。図書館のようなしくみで、家に持ち帰って読むことも可能です。
おっ。思ったより借りている方がいる……!
折角なので、貸し出し件数が多い書籍について、実際に読んだ社員のみなさま数名から感想をいただきました!
「読書感想文ちょうだい」なんて小学校の先生の様にさらっと言ってしまいましたが……みなさま、しっかりと書いていただいてホントにありがとうございます!
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■だからそのデザインはダメなんだ(香西 睦 著、エムディエヌコーポレーション 2016)
ユーザー目線に立ち「使いにくいWebサイトを使いやすく改善するため」の視点や考え方について解説している同書。レイアウト・コンテンツ・ユーザビリティだけではなく、Webマーケティングの観点からも例を交えて紹介。
「Webデザインは、理論的に考えることも大切」(UXデザイン事業部・Webデザイナー)
『だから、そのデザインはダメなんだ。』
何だか自分に言われているようで、見ているだけで動悸が激しくなるタイトルです^^;
同書では、Webデザインに関する各項目に対して悪い例と良い例をイメージ画像とともに分かりやすく説明しています。ユーザーの行動パターンや心理、視覚領域などについても解説されているので、デザインをする際にとても参考になりますね。
私が、この本で特に印象に残ったのは「チャンク」という言葉です。「チャンク」とは、それ一つで意味を持つ単位です。ただの数字でも 2 0 1 8と並べると 「2018年を指している」と自然と認識できると思います。これがチャンクです。
大学生の時「人が一度に認識できる「チャンク」の数は7つ程度が限界だ」と、将棋のプログラミングを研究しているオランダ人の先生から教えていただいたことを思い出して懐かしくなりました。
Webデザインは、単に見た目がカッコ良ければ良いというわけではないんです。「ユーザーはこういう目線でWebサイトを見ている」「この色はユーザーにこういうイメージを与える」など、ユーザーの存在を意識して理論的に考えることも必要です。
ユーザーフレンドリーなデザインは本当に難しいですね。「だから、そのデザインはダメなんだ。」と言われないように日々勉強です。
■リスティング広告 プロの思考回路(佐藤 康夫・杉原 剛・有園 雄一・岡田 吉弘・高崎 青史・来田 貴弘・西原 元一 著、KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2011)
「Google AdWords」を日本市場に導入した著者や、Google AdWordsの元インサイダーとしてアカウントマネジメント全般をリードした著者など、7名の著者がリスティング広告やSEM(検索エンジンマーケティング)の基本ノウハウや運用方法について紹介。
「入札戦略の重要性を再確認」(マーケティング部・Webマーケティング担当)
Web広告の運用に慣れてきた頃、改めて読むと参考になる点が多いなと感じました。運用する際に見落としがちな問題点について気づかせてくれる本だと思います。
個人的には「どのキーワードで1位表示を取りにいくべきなのか」というポイントを、求人事業のリスティング広告を例に解説した部分に興味を持ちました。
「掲載順位1位を取りにいけば、コンバージョンもあがってハッピー」という単純な考えを持っていたわけではありませんが、改めて
「キーワードごとの市場×ユーザーの行動×市場での自社の立ち位置」
の関係性を見極めたうえで、キーワードごとに入札戦略を変えていく重要性を学ぶことができましたね。
■アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~(Mike Cohn 著、毎日コミュニケーションズ 2009)
開発に関わるプロジェクトを「変化するもの」と想定しイテレーション(計画・設計・実装・テスト)のサイクルを繰り返し回していくことで、プロダクトを最大化するアジャイル型開発。同書ではプロジェクトの見積りや計画づくりからアジャイルに進める必要性をうたっています。
「アジャイル開発のあるべき姿とは」(UXシステム開発部・エンジニア)
日本国内のWeb開発現場において「アジャイル開発」の認識は「イテレーションのサイクルを繰り返す開発手法」という意味合いが強いと思います。数年前、情報技術者試験で実際に出題された問題においてもこの意味合いが正答になる程です。
ですが、実際のアジャイル開発とは、単に『開発=コーディングおよびテスト』にスポットを当てるものではありません。プロジェクトの計画やレビューをひっくるめて、柔軟かつ迅速に適応してゆく手法です。
この著書は、タイトルこそ「見積もり」「計画」という言葉を明記していますが、それのみに留まらない幅広い視点で「アジャイル開発のあるべき姿」を懇切丁寧に説いてくれています。
一方では、IT業界において目を瞑られがちな「見積もりと確約の混同」や「無理の押し通し」について厳しく言及している点が痛快でもあります。現場と顧客(または、所属会社の体面)との軋轢に頭を痛めている方へ、絶好の処方箋になることでしょう。
■伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則(山口 拓朗 著、明日香出版社 2014)
ビジネスにおいて文章はいたるところで利用します。広告などのコンテンツだけではありません。社内外へ発信する文書やお問い合わせに対応するメールも同様です。同書は、相手に分かりやすく伝えるための文章を書くテクニックやコツを実践的に紹介しています。
「伝わる文章は、目的が明確」(ECサイト事業部・サポート担当)
サポート業務ではメールでの対応がメインです。相手の表情や声が見えない分、言葉を慎重に選び、相手にとって分かりやすく理解できる文章を心掛けなければなりません。
▼ポイント【1】「文章の目的を明確化する」
「伝わる文章は『目的が明確』で、伝わらない文章は『目的が不明確・ずれている』という傾向がある」ということを前提に、言葉を選ぶ必要性に触れています。
▼ポイント【2】「一気に書き上げる=50%の完成度でOK」
お客様対応では、迅速かつ正確な対応が求められます。最初に伝えるべきことを箇条書きにし、そこから不必要な部分を削り、クッション言葉の使用やテンプレートを活用する手法を用いて文章を仕上げていくと迅速な文章作成につながります。
▼ポイント【3】「専門用語や難解な言葉は言い換える」
社内で使っている専門用語はもちろんのこと、普段の会話で使用しない漢字や言葉は、たとえ間違ってはいなくても使用を控えたほうが相手に伝わりやすくなります。相手のことを考えれば分かりやすくシンプルな言い回しが大切ですよね。
ここで紹介したのは一部分ですが、文章が苦手で相手に伝わらないとお悩みの方や、ビジネス文書を初めて作成する方にはとてもおススメの一冊です。
■沈黙のWebマーケティング(松尾 茂起 著・エムディエヌコーポレーション 2015)
Webコンテンツの作成にあたり、Webマーケティングは大切な視点のひとつ。同書ではWebマーティングはもちろん、コンテンツ作成やサイトの運用まで網羅した情報をドラマとイラストを用いながら、分かりやすく覚えやすい形で伝えています。
「どんな手法も、相手に伝えるためにある」(Webメディア事業部・ライター)
「書いてね」なんて言いっぱなしでは何なので、私ショウジも書いてみます。笑
同書ではSEO(検索エンジン最適化)をベースに、コンテンツマーケティングを実行する際のノウハウについて広く触れています。
Webで何かを検索すると、どこかで見たことのあるようなサイトが羅列されて必要な情報にたどり着かない……なんてことはありませんか?
検索サイトと言えば「Google」や「Yahoo!」がおなじみです。それぞれの運営会社にとっては、ユーザーにとっての有用性が命綱。粗悪なサイトは上位表示されないよう、適宜アップデートを行なっています。
ひとくちに「SEO対策」と言っても、その内容は日々変わり続けているのです。まあ、逆手にとって「なんとかしてやろう」と考えて作成されたコンテンツはまだ割と見かけますが……。
同書では「人間の心理や感情に響くコンテンツづくり」や「人が集まる場所=SNSを活用した情報拡散」など「相手の存在を意識した施策こそ大切なのだ」と全編にわたり伝えています。ともすれば、否定的にとらえられがちなSEOだって、相手に届けるためのマーケティング手段の一つ。
どんな時代を迎えても、コンテンツを届ける相手は人間です。流れの早いWeb業界でも、人間の存在を軽視しないコンテンツづくりが大切だと再確認しました。続刊の「沈黙のWebライティング」もおすすめですよ。
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それぞれ部署や仕事は異なりますが、仕事に還元できる実践的な知識を得ているようですね。
「学び」は、創造を生むとっても大切な手段。そのため、シムネットでは「書籍購入制度」を導入しています。仕事の役に立つ素敵な書籍は、今後さらに充実していくことでしょう……!